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ツツジとサツキの違いは5つ!それぞれの特徴と見分け方を紹介

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すっかり春めき、ツツジやサツキが見ごろを迎える時期になりましたね。しかし、ツツジとサツキは見た目が良く似ており、「これはツツジ?」「あれはサツキ?」と迷っている方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、ツツジとサツキそれぞれの特徴や見分け方について解説します。また、記事後半では、これまたよく似ているツツジ・サツキの仲間や、ツツジとサツキに関するちょっとした豆知識を紹介していますよ。「ツツジとサツキについて理解を深めたい!」というあなたはぜひ最後までご覧ください。

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目次

ツツジとサツキはどんな花?

まずはツツジとサツキの特徴を見てみましょう。

ツツジの特徴

一般的に、ツツジ科ツツジ属の植物をまとめてツツジといいます。ツツジは古くから栽培されており、日本人にとって親しみ深い植物の1つです。

ツツジの原産地は日本や中国を中心としたアジア東部で、日本には自生のツツジが数十種類存在するといわれています。また、江戸時代にツツジの品種改良が盛んに行われたことで、現在では数多くの園芸品種が市場に出回っています。代表的な園芸品種は「オオムラサキツツジ」。この品種も江戸時代から栽培されているものです。

ツツジは基本的に一重咲き品種ですが、中には八重咲の品種もあります。また、「ドウダンツツジ」や「ホツツジ」など、ツツジと付くもののツツジ属ではない植物もあるため注意しましょう。

サツキの特徴

サツキは正式には「サツキツツジ」と呼ばれるツツジ科ツツジ属の植物です。江戸時代の盛んな品種改良でツツジの園芸品種が次から次へと誕生したことから、開花時期が早いものを「ツツジ」、やや遅いものを「サツキ」と区別するようになりました。野生種のサツキ(学名ロードデンドロン・インディカム)と、それを改良した園芸品種をまとめてサツキといいます。

サツキは関東地方以西の本州や屋久島に分布しており、ツツジよりも剪定や移植がしやすいことから庭木・街路樹・盆栽としても人気があります。

ツツジとサツキの違い

ツツジとサツキの違いは、大きく分けて5つです。

  • 開花時期
  • 花の大きさ
  • おしべの数
  • 葉の大きさや質感
  • 木の大きさ

それぞれ詳しく解説します。

開花時期

ツツジサツキ
4~5月5~6月

基本的にツツジの方が開花が早く、サツキはツツジから少々遅れて開花します。ツツジの開花時期は4~5月、サツキの開花時期は5~6月です。

花の大きさや咲き方

ツツジサツキ
花の大きさ約6cm約4cm
咲き方新葉が出てから一斉に新葉が出る前に順番に

ツツジの花の大きさは約6cm。開花時期を迎えると、蕾が一斉に開きます。また、ツツジは新葉が出てから咲くのが特徴です。

一方、サツキの花は約4cmで、ツツジよりも一回り小ぶりです。サツキの開花時期にはばらつきがあり、順番に花が開きます。新葉が出る前に花が咲くのもツツジとの違いです。

おしべの数

ツツジサツキ
5~10本5本

ツツジのおしべは5~10本で、サツキはほとんどがおしべを5本付けています。ただし、ツツジの中にも5本のおしべを持つ品種もあるため、おしべだけでツツジとサツキを見分けるのは難しいでしょう。

葉の大きさや質感

ツツジサツキ
葉の大きさ4~5cm2~2.5cm
質感柔らかめ
緑色の毛が生えている
硬め
つやがある
茶色の毛が生えている

ツツジの葉の大きさは4~5cm程度で、質感は柔らかめです。葉の表面には、緑色の柔らかい毛が生えています。

一方サツキの葉は2~2.5cmで、ツツジの葉の半分程度の大きさしかありません。質感は硬めで、つやがあるのが特徴です。サツキの葉にも毛は生えていますが、ツツジが緑色なのに対してサツキは茶色です。

木の大きさ

ツツジとサツキはどちらも低木の植物で、基本的には1~2mほどの高さです。ただし、ツツジの中には剪定をしないと5mを超えるものもあるのだとか。木の成長の仕方も、ツツジとサツキで異なります。

ツツジとサツキの仲間「ツツジ科ツツジ属」の植物

ツツジとサツキが属する「ツツジ科ツツジ属」の植物は他にもあります。ここでは、ツツジとサツキの仲間を見てみましょう。

シャクナゲ

シャクナゲは「花木の王」と呼ばれている植物で、多くのガーデナーに愛されています。19世紀中期にシャクナゲの原種が中国から西欧に渡り、繰り返し品種改良が行われました。それにより、現在では5,000を超える園芸品種が存在するといわれています。

ツツジ同様、赤・ピンク・白・黄など花色が豊富なのが特徴です。花の形もツツジやサツキと似ていますが、シャクナゲの花はサイズが大きく、5~10輪が集まって咲きます。花の咲き方が特徴的なため、簡単にツツジ・サツキと見分けられるでしょう。

アザレア

アザレアは、江戸時代にヨーロッパへ渡り品種改良されて誕生した植物です。日本系の品種はツツジ、西洋系の品種はアザレアとそれぞれ区別されており、アザレアは別名「西洋ツツジ」と呼ばれています。いわば逆輸入されたツツジなのです。

大きめで、八重咲きやフリル咲きの花を付けるのがアザレアの特徴です。一斉に開花すると見事な花姿になります。ただし、ツツジやサツキと異なり、寒さに弱い性質があります。

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知っておきたい!ツツジとサツキの豆知識

ここからは、知っておきたいツツジとサツキの豆知識を紹介します。

ツツジの蜜には毒がある?

よく「ツツジの蜜は甘くておいしい」なんていいますよね。子供のころに蜜を吸ったことがある方も多いのではないでしょうか。しかし、ツツジの中には毒を持つものもあるため注意が必要です

ツツジの一種である「レンゲツツジ」の仲間は、葉・花・蜜に毒を持っています。逆にいえば、レンゲツツジ以外の品種に毒性はないわけですが、レンゲツツジとその他のツツジを見分けるのは大変困難です。また、レンゲツツジには園芸品種もあり、公園や一般家庭に植えられている可能性もあります。そのため、基本的には「ツツジの蜜は吸わない!」と覚えておきましょう。

「躑躅(ツツジ)」と「皐月(サツキ)」の由来は?

ツツジは漢字で「躑躅」と書かれます。「躑(てき)」には「たたずむ」「足踏みする」、「躅(ちょく)」には「あがく」といった意味があり、「躑躅(てきちょく)」と読んで「立ち止まったり足踏みしたする、躊躇しながら進む」という意味でつかわれる場合もあります。

ツツジに「躑躅」の字が充てられた理由の1つは、ツツジの美しさにあります。人々がツツジの美しさについ足を止めてしまう様子が由来になっています

その他、毒を持つレンゲツツジを食べた羊が躑躅して死んでしまうことから、ツツジを「躑躅」と表すようになったともいわれています。ちなみに、レンゲツツジは別名「羊躑躅(イワツツジ)」とも呼ばれていますよ。

サツキは漢字で「皐月」と書かれます。サツキが陰暦の5月(=皐月)の時期に開花するためです。また、サツキには「杜鵑花(トケンカ)」という略称もあります。これは、陰暦の5月に杜鵑(ホトトギス)は鳴くことに由来しています。

ツツジとサツキの花言葉は?

ツツジの花言葉は「節度」「慎み」です。ツツジの見事さの中に感じるどこか控えめな印象とよくマッチした花言葉ですよね。

また、ツツジの色ごとの花言葉は次の通りです。

燃え上がる想い・恋の喜び
ピンク愛の喜び
美しい人
初恋

色ごとの花言葉は、「恋」や「愛」に関するものが多いですね。プレゼントにしても喜ばれるでしょう。

一方、サツキの花言葉は「節約」「節制」「幸福」「貞淑」「協力を得られる」です。「節約」や「節制」は、渓流沿いの岩肌などに生息するサツキが、過酷な環境に耐えながら咲く姿に由来するといわれています。

ツツジとサツキの違いは花の大きさや葉の質感などにある!

ツツジとサツキの違いは、次の5つです。

  • 開花時期
  • 花の大きさ
  • おしべの数
  • 葉の大きさや質感
  • 木の大きさ

ぱっと見では同じように思えますが、花や葉を見ることでツツジとサツキの違いに気付けます。ツツジやサツキが咲き誇り始めるこの時期。見かける機会があれば、ぜひ近くで観察してみてくださいね。

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