ジャカランダの日本の名所はどこ？特徴や世界の名所とともに紹介

紫の花を樹木いっぱいに咲かせるジャカランダ。海外ではジャカランダで有名な国もありますが、日本ではまだまだマイナーな植物です。

しかし、日本でも美しいジャカランダを見られる名所があります。そこでこの記事では、日本および世界のジャカランダの名所をまとめました。「ジャカランダってどこに行ったら見られるの？」と気になっているあなたは、ぜひ最後までご覧ください。

ジャカランダってどんな花？

まずはジャカランダがどのような花なのか見てみましょう。

ジャカランダの特徴

ジャカランダ（学名：Jacaranda）はノウゼンカズラ科キリモドキ属の植物です。

和名では「紫雲木（シウンボク）」と呼ばれ、火炎木（カエンボク）・鳳凰木（ホウオウボク）と並ぶ世界三大花木とされています。満開のジャカランダは、まさに紫色の雲が空に広がるよう。そして、花が散ると今度は地面一面が紫色で覆われます。

ジャカランダは、枝先に房状に花を付けます。花径は約5㎝で、下向きのベルあるいはラッパのような見た目をしているのが特徴です。なお、ジャカランダの花に香りはないといわれています。

ジャカランダの開花時期

ジャカランダの開花時期は、育つ環境によって異なります。

ジャカランダの原産国であるブラジルやアルゼンチンでは、乾期にあたる4～9月ごろに葉が落ち、その後11月ごろからの雨季の初めに花が咲きます。

一方日本では、冬がジャカランダにとっての乾期にあたり、5月下旬ごろの初夏に開花を迎えます。見ごろは、6月上旬ごろです。

ジャカランダの花言葉

ジャカランダには、「栄光」「名誉」といった花言葉が付けられています。

「栄光」「名誉」の花言葉は、ジャカランダの花の形が由来となっています。ジャカランダのラッパのような形をした花姿が、ファンファーレ（式典や競技会などの際にトランペットなどの金管楽器で演奏されるごく短い華やかな楽曲）をイメージさせることから、「栄光」「名誉」の2つの花言葉が付けられました。

【日本国内】ジャカランダの名所

日本ではジャカランダはそれほどメジャーな植物ではありませんが、実は国内にもジャカランダの名所があるのです。

それぞれ詳しく見てみましょう。

静岡県熱海市：ジャカランダ遊歩道

静岡県熱海市にある「ジャカランダ遊歩道」には、100本以上のジャカランダが植えられています。ポルトガル・カスカイスとの国際姉妹都市の提携を機に、1990年に熱海の海岸近くにある「お宮緑地」にジャカランダが植樹されました。

毎年6月上旬に開かれる「ジャカランダフェスティバル」の会場にもなっており、フェスティバル期間中は夜間のライトアップも楽しめます。

宮崎県日南市：ジャカランダの森

宮崎県日南市の「道の駅なんごう」にあるのが、日本唯一のジャカランダ群生林です。約1,000本のジャカランダは、まさに圧巻。見事に咲き誇るジャカランダの花々を一目見ようと、県内外から観光客が訪れます。

ジャカランダが見ごろを迎える時期には、例年「ジャカランダ祭り」が開催されます。ジャカランダ苗の育て方教室・ジャカランダ抽選会・特産品のふるまいなどイベントが盛りだくさんです。こちらも熱海市のジャカランダ同様、夜には木々がライトアップされるため、一味違った雰囲気を楽しめますよ。

【世界各国】ジャカランダの名所

ジャカランダは日本のみならず、世界各国で楽しめます。特にジャカランダが有名な国および都市は次の3つです。

順番に紹介します。

オーストラリア・グラフトン

オーストラリアではシドニー・メルボルン・ブリスベン・アデレード・パースなど、さまざまな都市でジャカランダを見られます。

中でも、ジャカランダで有名なのがグラフトンです。グラフトンはニューサウスウェールズ州北東部に位置する小さな町で、街中のほとんどの街路樹にジャカランダが使われています。ジャカランダが満開になったグラフトンの街はまさに紫一色。幻想的な景色が広がります。

そして、毎年ジャカランダが見ごろを迎える10月～11月に開かれているのが「ジャカランダ・フェスティバル」です。フェスティバル期間中は、さまざまなイベントが催されます。グラフトンのジャカランダ・フェスティバルは1934年から続く歴史的なお祭り。国内外から多くの観光客が足を運びます。

ポルトガル・リスボン

ポルトガル・リスボンでは、満開のジャカランダが初夏の風物詩となっています。観光地として有名なロシオ広場をはじめ、あらゆるところでジャカランダを見られます。リスボンの広く澄んだ青空に映える満開のジャカランダは、まるで絵に描いたように美しく、一度見たら忘れられないでしょう。

リスボンのジャカランダは、植民地時代にブラジルから持ち込まれたといわれています。開花時期は、日本と同様5月下旬～6月上旬。そして、ジャカランダが見ごろを迎えるころには、伝統的なイベント「聖アントニオ祭り」が開催され、より多くの観光客で賑わいます。

南アフリカ共和国・プレトリア

南アフリカ共和国のプレトリアは別名「ジャカランダ・シティ」と呼ばれるほど、ジャカランダで有名な場所です。プレトリアのジャカランダの数は、なんと約7万本。満開時期には、息を飲むような絶景に包まれます。

プレトリアのジャカランダも、ブラジルから持ち込まれたものです。ある農夫が持ち帰った2本の苗木の美しさに魅了され、街中に植樹されたのだそう。実はプレトリアは、かつて日本と南アフリカの国交樹立100周年を記念した桜の植樹が行われるほど日本と親交が深い都市で、ジャカランダの絶景を求めて日本からの観光客も多く訪れています。

ジャカランダの名所は日本国内にも！ぜひ一度訪れてみよう

ジャカランダは梅や桜ほど知名度が高くありませんが、日本にも数か所見事なジャカランダを見られる名所があります。

ジャカランダは5月下旬から咲き始め、6月上旬に見ごろを迎えます。ぜひこの機にジャカランダを見に出かけてみてはいかがでしょうか。