ようやく春らしい陽気となり、各地で桜が開花を迎えています。そこで、気になるのは「満開時期」ですよね。
「開花から満開まではどのくらい?」「見ごろはいつ?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、桜の開花から満開まで、そして満開から散るまでの日数について解説します。「桜の見ごろを逃したくない!」という方は必見です。ぜひ最後までご覧ください。
桜の開花・満開とは?
気象庁の「生物季節観測指針」では、桜の開花と満開を次の通りに定義しています。
標本木に5~6輪の花が咲いた日を開花日とする。なお、胴咲き(枝ではなく幹や根から咲く)による開花は、通常の開花とは異なるプロセスによると考えらえることから、5~6輪に含めない。また、咲き揃ったときの約80%以上が咲いた状態(同時に咲いている状態である必要はない)となった日を満開日として観測する。
引用元:生物季節観測指針|気象庁
開花を見分けるポイントは、「標本木の枝に5~6輪咲いている」ことです。
そして、意外なことに満開とは「約80%」が咲いている状態を指します。
「満開=100%咲いている」というわけではないんですね。
また、80%の花は同時に咲いている必要はなく、「すでに散ってしまった花も含める」ということが条件になっています。これは、1本の木の中で花の咲き方に差が出ることに起因しています。特に、南の暖かい地方では、遅い花が咲くときに先に咲いた花が散ってしまい、同時に8割以上の花が咲いている状態にはならないのです。
ちなみに、「標本木」とは、気象庁が開花を観測するために定めた草木のことです。桜の場合、全国に58本の標本木があります。
東京では、靖国神社の桜の木が標本木に指定されていますよ。
なお、桜の開花状況を表す際には、開花している花の割合を意味する「〇分咲き」が使われます。
開花 | 3分咲き | 5分咲き | 8分咲き (満開) | 散り始め | 葉桜 |
5~6輪咲いている状態 | 約3割の花が開いている状態 | 約5割の花が開いている状態 | 約8割の花が開いている、いわゆる満開の状態 | 花びらが落ち始めている状態 | 花が散って若葉が出てきた状態 |
桜の開花から満開までの期間
桜が開花してから満開になるまでは、約4~7日だといわれています。「桜の花の命は短い」といわれるように、桜の見ごろは一瞬です。
その美しくも儚い姿に、私たちは心を打たれるのでしょうね。
ちなみに、開花から満開までの期間は、地域によって異なります。
- 北日本:約3~5日
- 東日本・西日本:約7日
2024年の開花・満開予想
日本気象株式会社が3月28日に発表した「第10回桜の開花・満開予想」では、東日本・西日本では開花が平年並みあるいは平年より遅い傾向にあるといわれている一方で、北日本では平年より早い、地域によってはかなり早い開花となると予想されています。
2024年の主要都市の開花・満開予想は次の通りです。
都市 | 開花予想日 | 開花平年差 | 満開予想日 | 満開平年差 |
札幌 | 4/26ごろ | -5日 | 4/30ころ | -6日 |
青森 | 4/14ごろ | -8日 | 4/18ころ | -8日 |
仙台 | 4/2開花 | -6日 | 4/7ころ | -6日 |
東京 | 3/29開花 | 5日 | 4/1ころ | 1日 |
金沢 | 4/1開花 | -2日 | 4/5ころ | -3日 |
長野 | 4/4ごろ | -7日 | 4/9ころ | -7日 |
名古屋 | 3/28開花 | 4日 | 4/2ころ | 0日 |
京都 | 3/29開花 | 3日 | 4/3ころ | -1日 |
大阪 | 3/30開花 | 3日 | 4/3ころ | -1日 |
和歌山 | 3/30開花 | 6日 | 4/2ころ | -1日 |
広島 | 3/25開花 | 0日 | 4/2ころ | -1日 |
高知 | 3/23開花 | 1日 | 3/31満開 | 1日 |
福岡 | 3/27開花 | 5日 | 4/2満開 | 2日 |
鹿児島 | 3/29開花 | 3日 | 4/7ころ | 2日 |
参照:2024年の主な都市の開花・満開予想日|日本気象株式会社
桜の満開から散り始めるまでの期間
桜が満開になってから散り始めるまでの期間は、1週間前後といわれています。ただし、開花後に激しい雨風にさらされてしまうと、その分散り始めの時期も早まります。
実は、花びらの中心部を観察することで、桜の散り始めを予測できるって知ってましたか。開花したばかりの桜は、中心部が緑色っぽいのに対し、散る間際になると中心部が赤色に変わっていきます。
「あとどのくらい桜を楽しめるかな」と気になった場合は、ぜひ花の中心部をのぞいてみてくださいね。
【知っておくと便利】桜の開花を予測できる法則
桜の開花時期を予測できる法則として、「600℃の法則」と「400℃の法則」の2つが知られています。
「2月1日から毎日の最高気温を足していき、累積が『600℃』に達すると開花する」という法則
「2月1日から毎日の平均気温を足していき、累積が『400℃』を超えたときに開花する」という法則
2つの法則は、「最高気温」を足すのか、「平均気温」を足すのかに違いがあります。どちらも数日の誤差は生じますが、おおまかな開花時期の予測は可能です。
試しに計測してみるのも楽しいでしょう。
桜の開花から満開までの期間のまとめ
桜の開花から満開までは約4~7日、そして満開から散るまでは1週間前後といわれています。桜の花は非常に短命で、開花から散るまではあっという間です。満開のタイミングを逃すことなく、桜が咲き誇る様子を楽しみましょう。